To Top

花筐/HANAGATAMI x KARATSU

Karatsu Culture

唐津の文化

©唐津映画製作推進委員会

唐津くんち

映画のクライマックスは、14台の唐津くんち曳山が勇壮に松原を通り過ぎていきます。エンドロールで流れる池畑慎之介が歌う曳山囃子。この映画の魂をくんちが表現しています。

唐津くんちは、毎年11月2日から4日にかけて唐津神社に奉納される神事で、14台の絢爛豪華な曳山が主に唐津の町家街を引き回されます。2日は宵山と称し、照明が曳山の漆に映え、とても美しいものです。そしてメインは3日の御旅所巡行。御旅所の砂地を引き込み、引き出しは曳子たちの晴れ姿です。この曳山の最初は刀町の「赤獅子」で、文政2(1819)年に、石崎嘉兵衛によって製作されました。以後、明治5(1876)年まで14台が製作されました。2016年に世界文化遺産ユネスコに登録され、毎年約60万人の人が訪れます。
鵜飼は、五番曳山魚屋町・鯛ヤマを、あきねの実家は十二番曳山京町の珠取獅子を、品川徹演じる唐津くんちのおじいさんは、一番曳山赤獅子をひいています。

唐津焼

映画の中で、インテリア、豆腐料理、一輪挿し、茶の湯…映画の様々なシーンで活躍した唐津焼。素朴で奥行きのある器から唐津の風土を感じて下さい。
唐津焼は、近世初期以来、現在の佐賀県東部・長崎県北部で焼造された陶器の総称です。茶碗は古くから「一楽二萩三唐津」と称されて名高く、分派の武雄古唐津焼と共に、日本の伝統的工芸品に指定されています。
豊臣秀吉の2回にわたる朝鮮出兵は、別名「焼き物戦争」とも言われていますが、実はそれ以前、上松浦党の波多氏が朝鮮人陶工を岸岳城の麓に誘致し、そこで焼かせたということです。唐津焼の特徴は李氏朝鮮(一説に、華南)から伝わったとされる伝統的な技法が今に根付いているところです。意匠は茶器として名声を馳せただけあって、非常に素朴で、それでいながら独特の渋みがあります。
唐津焼は「絵唐津」「朝鮮唐津」「班唐津」「三島唐津」など様々種類が、見た目にも楽しめますが、唐津焼は棚に飾っておくものではなく、使ってその価値が分かる器といわれています。

草伝社

草伝社は、花筐の撮影ロケ地にも。あきねの実家の豆腐屋さんの設定となっています。
「青い山脈」などで著名な脚本家・井手俊郎の生家でもあり、オーナーの原さんも大の映画好き。映画に縁深い建物です。井手俊郎と懇意にされていた、原さんのお父さんが、任されたこの歴史ある建物で唐津に根差す代表的な文化として唐津焼を発信するギャラリーとして活用されています。

美術陶磁器の店 一番舘

ダンスパーティーをするリビングフロアのインテリアにあった、松の絵の絵唐津の皿は一番舘から拝借したもの。このお皿は何と第十四代中里太郎衛門さんの襲名前の若かりし頃に作陶された貴重な絵皿。更に驚くべきことは、原作者である檀一雄さんに、一番舘の坂本さんご夫婦は何度もお会いになられているということ。一番舘の前身はカメラ専門店で、檀一雄さんが度々唐津に訪れては撮影した写真の現像を出しに来られていたとのこと。

唐津焼 炎群

唐津焼の38もの窯元からいろんな作風の唐津焼が揃います。撮影にこられた俳優の皆さんへの唐津焼のお土産も沢山選んでいただきました!

隆太窯

この映画は、裏テーマが「豆腐料理」なんじゃないか…というほどに豆腐料理が出てきます(笑)。プロデュースしてくださったのは、「川島豆腐店」。そして料理が盛られる唐津焼の器を拝借したのは、隆太窯は中里太亀さんから。唐津の 見借の里山にある 隆太窯。 聞こえてくるのは、 小川のせせらぎ、 野鳥の声、 静かな音楽・・・・・ そんな谷合で、製作された黒唐津に絵唐津、いろんな唐津焼が料理を引き立てます。

Back